「するめ揚げ」とは、旨味の濃い、するめの胴部分だけを伸ばして、衣を付けて植物油で揚げたものです。
地域(や人)によっては「イカ天」「するめ天」と呼ぶこともあります。
「するめ揚げ」は広島県尾道市発祥と言われ、戦後の頃には瀬戸内沿岸で広く食べられていた、地域ならではの美味しいお惣菜です。
美味しい「するめ揚げ」の、製造工程を詳しくご紹介します。
大きく6つの工程に分かれます。
(1)焙焼:するめを焼きます。
焙焼機(熱い鉄板のコンベア)の中を「するめいか」が通ります。アツアツの鉄板の上に並べられて、進んでいきます。200℃の中を約5分かけてゆっくりと焼いていきます。
(2)圧延:するめを伸ばします。
硬いローラーが何本も連なった圧延機に、熱々のするめを通して、薄く長く伸ばしていきます。
厚みは0.7mm、長さは約5倍になります。
昔は手作業で硬いするめをゆっくり伸ばしていました。厚みもバラバラで硬く、少量しか作れませんでした。
その「硬かった」を解決したのが圧延機です。企業秘密ともいえる仕組みなので、詳しくは説明できませんが、お許しください。
まるか食品が、イカ天メーカーとしての第一歩を踏み出すことができたのは、圧延機のおかげといっても過言ではありません。
20cmのするめを、1mに伸ばす魔法の機械のおかげです。
(3)裁断:するめをカットします。
「するめ揚げ」は、旨味の濃いイカの胴部分だけを使っています。薄く伸ばしたするめを食べやすく、扱いやすい大きさに裁断していきます。もちろん、器具や手指は、アルコール殺菌していますので、安心安全です。
(4)粉練り:天ぷらの衣作り
小麦粉と水と調味料を練って、バッター液(衣)を作る工程を粉練りと呼んでます。美味しくサクサクに揚げるために、10℃以下の冷たい水を使っています。
(5)粉付け:天ぷらの衣付け
するめにバッター液(衣)を付ける工程を、粉付けと呼んでます。するめと衣の割合が一定になるよう調整します。時間帯で変わる温度や湿度などに影響されますので、熟練の経験値が必要な作業です。
とてもデリケートで、大切な工程のため、熟練の作業者に話を聞くと、熱いまなざしで語り始め、話が止まらなくなります。
(6)フライ:揚げます
オリジナルブレンドの植物油で5分間揚げています。
フライヤーは10mの長さがあり、500リットルの植物油で揚げていきます。
たっぷりの油で揚げれば美味しい天ぷらになります。
また、投入時、中間、仕上げで油の温度を変えて、衣はサクサク、するめはしっとりの絶妙な食感に仕上げていきます。
目は真剣、心の中では「美味しくなぁれ」のつぶやきシーンです。
各工程で美味しさと安全性を、しっかり管理して製造しています。
するめの旨みを存分に味わえる「するめ揚げ」
ぜひ一度ご賞味ください。